スシローの新戦略“デジロー”とは何か?~飲食業界におけるDX~
飲食店ではどんどんDXが進んできてます。
モバイルオーダーや配膳ロボットなどが導入されており、
これまで人がやってきて当たり前だと思っていたことが
デジタル技術を使って、変革しつつあります。
そんな中、回転寿司業界ではトップのスシローが
2023年9月27日にデジロ―という新戦略をリリースしましたので
診断士目線で書いてみたいと思います。
デジタルスシロービジョン(通称デジロ―)とは??
スシローは既にレーンで寿司を流していません。はま寿司も既に行っている戦略ですね。
レーンの寿司を取るのではなく、タッチパネルで注文し、専用レーンで寿司がやってきます。
今回のデジタルスシロービジョン(通称デジロ―)は更に業務の効率化をするというもので
バーチャルに回転する寿司をタッチすると注文ができるというものです。
そして、注文したものはAuto Waiter(オートウェイター)という
厨房から各席に直接つながるレーンでお寿司を提供します。
こちらのデジローはまだトライアル段階で
東京、名古屋、大阪で計3店舗しかなく、東京では新宿西口店のみです(2023年11月23日現在)
まだテストマーケティング中なので、今後増えていく可能性はあります。
こちらの記事にも詳しく記載されてます。
参考:PR Time
“デジロー“のメリット・デメリット
既にくら寿司も含めいくつかの店舗では回らないお寿司自体は開始しています。
スシローも既にデジタル化は進んでいるのですが、更に強化していくようです。
メリットは以下があると思います。
①レーンの寿司がなくなることで廃棄ロスが防げる(廃棄コスト削減)
②お客様の注文に応じたお寿司のみをつくることで、効率向上(人件費削減)
③お勧めメニューを訴求できる(宣伝効果)
④ミニゲームなどにより子供対象とした顧客体験を提供できる(既存顧客の囲い込み)
一方で、デメリットとしては
①ホールスタッフが減ることで、接客サービス面が低下する可能性もある。(接客面低下)
②設備の初期投資がかかる(費用面)
ということが考えられます。
個人的にも効率化するという意味では非常に良い戦略だと思います。
スシローは寿司の平均原価率50%を謳っており、寿司の品質にこだわりがあります。
寿司の品質は落としたくないからこそ、寿司の原価以外の部分で経費削減を行おうとしているようです。
設備投資をするという戦略は中小企業では難しい部分もありますが
補助金を獲得することで実現できることもあります。
当研究会に依頼したい方はぜひこちらへご連絡ください
なお、スシローの戦略を4Pの切り口でまとめているので、こちらの記事もぜひ読んでみてください。