店舗レイアウトの基本 ~小売店の場合~
1.「店舗レイアウトは売上に直結する重要な「戦略」である
お客様の購買は大きく分けて、2つに分類できます。
「計画購買」:いわゆる目的買いで最初から買うもの、欲しいものが決まっている場合
≒ソニーのPS5が欲しい、コミックス鬼滅の刃の1巻が欲しい 等
「非計画購買」:いわゆる衝動買いで、買いたいものはハッキリと決まっていない場合。
≒特に買いたいものは無いが、何かないか入店してみた 等
業種や場合によって違いますが、一般的に7割位の顧客が「非計画購買」での入店と言われており、この衝動買いを誘引することが小売店の売上UPには重要です。
「衝動買い」を誘引することが重要なカギとなります。
2.店舗レイアウトで大切な事
お客さまに長く店舗を回遊してもらい、多くの商品を目にし、手に取ってもらい、購買へ繋げるアクションへ導くこと。これらの確率を高めることが重要です。
<動線計画>
お客様動線はできるだけ長く計画する必要があります。そのためにはお客様には、なるべく店舗を長い距離を回遊頂き、商品を見て頂く工夫が重要になってきます。
売上構成比から、商品分類ごとの面積を決めて、ゾーニングとレイアウトを行います。その際に店舗をくまなく回遊して頂くために、目的買いの多い商品については店の奥にレイアウトするなど、回遊する動線を長くする工夫が重要です。
従業員スタッフのオペレーションを考慮しスタッフ動線はできるだけ短く計画し、無駄のない効率的で生産性の高いものでなくてはなりません。お客様動線とスタッフ動線はなるべく交差しないように配置する必要があります。
<動線調査:例>
3.戦略的「店舗レイアウト」で売上を伸ばす
<売上高の公式>
売上高=客数*客単価
店舗レイアウトの重要な役割は入店頂いたお客様にいかにお買い上げを頂くかです。
同時に店内で品出しや接客を行う従業員がいかに業務がしやすくなるか、オペレーションに役立つレイアウトにするかでもあります。
売上を分解すると ↓ こうなります。
動線の長さ× 立寄(足を止める)×視認率×買上率(個数*買う確率)×商品単価
さらに小売店でお客様が購買に至るプロセスとしては「AIDMAの法則」を活用することが重要です。
「AIDMAの法則」
Attention(注目)
商品について注目している段階。こんな商品があるのかといった消費者心理状態。
Interest(興味)
商品に興味を感じる段階。「面白そう」といった消費者心理が働く状態。
Desire(欲求)
商品購入への欲求が始まった段階。「いいなあ」「欲しいな」といった消費者心理が働く状態
Memory(記憶)
商品を記憶し、購入時期を検討し始める段階。「今買えるかな」「給料日になったら買えるかな」といった消費者心理が働く状態。
Action(購買)
購入を決意して、具体的な行動を起こす段階。「さあ、買いに行こう」という消費者心理が働く状態。入店後なら「さあレジへ行こう」
お客様が購買に至るプロセスとして理解し活用することが重要です。
いかがでしょうか?
さらに商品陳列でいかに衝動買いを誘うかも重要です。
POPや陳列方法が重要ですが、それは別の記事でご紹介します。