2023年度セミナー報告「人気フレンチレストランシェフに学ぶ 飲食店運営のコツ」
当会(飲食業界研究会、略して飲酒研)は年1回、飲食業界で働く外部の方を講師としてお呼びして、セミナーを開催しています。
2023年度は、3月22日、原宿にある人気のフレンチレストラン「la grande-maison Tokyo」の料理長である若月佑太さんをお招きして、人気飲食店の店舗経営のコツをお伺いしました。若月佑太さんは、今は「la grande-maison Tokyo」の料理長をやってらっしゃいますが、それまでは、ご自身でワインの飲食店を経営されたり、出張先で料理を作る「出張シェフ」をやられたり、BS朝日の人気テレビ番組「イケトレ!おうちで楽フィットネス」のメニューを考案されたりと、多彩な経歴をお持ちの方です。
開催場所は池袋駅徒歩30秒の場所にある養老乃瀧本社4階、「YRイベントホール」です。
当日は第一部が講演会、第二部が懇親会の二部構成でした。まずは当会主催、井上会長の開始の挨拶の後、若月さんの自己紹介、そして、これまでの経歴を追いかけながら、印象的なエピソードが、井上会長との対話形式で語られました。
「何故、華栄養塩門学校を卒業したのに、大手ドラッグストアチェーンに入社したのか?」、「何故、自身が経営している飲食店が軌道に乗ってきたタイミングであったにも関わらず、その店を閉店してフランスに行こうと思ったのか」・・・・・などなど。お話の中で印象的だったのは、若月さんはお若いにも関わらず、要所要所で大きな決断をされており、そしてその決断に必ず理由があり、それが、ご自身の将来のあるべき姿を見越した内容となっていたことでした。自分で「これがやりたい、こうなりたい」という、あるべき姿を思い描き、それに向けて逆算的にやるべきことを実践していらっしゃることが、非常に印象的で、今更ながら、バックキャストする大切さを実感しました。
後半は、参加者から事前に集めていた質問に、若月さんにこたえて頂く、質問コーナーでした。
「フレンチ、イタリアン、和食など業態によって変えること、変えないこと」、「多店舗展開する際の人材確保、育成や品質の維持のための取り組み」など、これまでの若月さんの経験に沿った店舗経営のコツ的な質問から、「メニューの価格を上げるときに工夫されていることはありますか?」など、なかなか答えにくい質問まで、非常に丁寧に回答して頂きました。
店舗経営に関して言えば、「こういうお店をやりたい」という理念が明確で、提供商品も顧客サービスも従業員教育までも、その理念に沿って終始一貫しており、従業員の教育等、一つ一つの対応が理にかなっていることが、非常に印象的でした。
最後に出てきた、「どこで店舗経営を勉強されたのでしょうか」という質問に、苦笑いしながら、「申し訳ないのですが、特に勉強していないんです・・・」と答える若月さんが、そのお人柄を表しているように感じました。
第二部の懇親会では、若月さん自作の料理・・・・・とは、予算と会場の都合から行かず(笑)、「養老の瀧」の料理とお酒を頂きながら、参加者全員で懇親を深めました。若月さんにもご参加頂き、終始和やかな感じで、参加者と親睦を深めて頂き、セミナーではなかなか話しにくい「ぶっちゃけトーク」にも花が咲いてました。
提供された料理についても、さすがに原宿の高級レストランには及びませんが、出席者の方からは「思ったよりおしゃれで美味しかった」という感想もいただき、全員、満足して懇親会は終了となりました。
ちなみに、今回会場として利用させて頂いた、YRイベントホールですか、こんな駅近でセミナーができることはあまり知られていないようなので、会場探しをしている方、是非、お問い合わせすることをお勧めします。宴会とセットで開催すると、会場費はほぼゼロで借りられるようです。
研究会では、2024年度もセミナーを開催する予定です。飲食店の店舗経営の話を、経営者本人から聞くという機会は、なかなかありません。開催の際は、また、ホームページで告知させて頂きますので、奮ってご参加頂ければと存じます。