ウィズコロナと経営環境の変化 ~迫りくる経営難~

終わりが見えない新型コロナウイルスの影響

2022年5月現在ですが、新型コロナウイルスの影響は終わりがなかなか見えない状況です。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は, 2019年12月上旬に, 中国の武漢市で最初の感染者が報告されてから,

半年ほどの間に爆発的な流行、パンデミックとなったと思いますので、はや3年目といった状態でしょうか。

日本政策金融公庫の新型コロナウイルス感染症特別貸付に代表されるような金融機関によるコロナ特別融資が実行され

会社によってはそろそろ融資の返済が始まる時期が近づいている事もあろうかと思います。

しかし、売上はなかなか好転せず、厳しい状態が続いている事業者様も多いと感じてします。

赤字が継続しており、どうしたらいいのか?といったご相談を頂くケースが発生しています。

経営改善へのリスタート

何をどうしたらいいのか、わからない。そんな時はまず、下記の3つを平行して計画することをお勧め致します。

1.財務計画 ~融資と返済の要件を確認する~

いくらの借入があり、いつからいくらの返済を開始しないといけないのか、可視化しましょう。資金繰り表など

で一覧化します。その上で改めて毎年の返済額と返済年を把握します。

あわせて現行のままだと債務償還年数がどの位なのかも把握しましょう。

・債務償還年数=借入(短期・長期の借入)÷(営業利益+減価償却費)   

2.事業計画 ~いくらの売上・利益が見込めるか~

基本は「営業利益」と「減価償却費」の合計額が返済の原資となる場合が多いです。

よって、返済に足りる返済原資をいかに確保するか、という点を踏まえて計画を見直します。

もちろん、コロナの影響もあり、以前の状態には戻らない見込みもありえます。

事業ごとの継続の判断も必要です。


事業の継続判断 
(1)数字はどうなっているのか
 本当に儲かっているのか?借入金は何のためか?営業利益低下なら回復できるかどうか?
(2)事業戦略の見直し
 「選択と集中」は中小企業において事業再生を探る重要な戦略です
 現在の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報・ノウハウ)で対応できるのか?
(3)業務運営、計数管理改善でどこまで収益構造が好転するか
 延命措置としてとても重要です。これでだめなら撤退を検討しなければなりません。

3.計数計画 ~どうやって管理するか~

計画を立てたところで、進捗の管理をしていくことが重要ですが、ここが難しいケースが多いです。

具体的には、全体の収益状態はわかっても、個々の事業や店舗などの単位では収支が把握ができていないケースです。

誰がいつどうやって実績をまとめ、管理の元とするのか、アプリケーションなどのしくみを使うなど、

どう把握し、進捗に対してさらなるアクションを取る体制を確立しましょう。

お伺いするケースでは、ここも以外と難しいとなる場合もあります。

すでに金融機関から「銀行融資の返済条件を変更する=リスケジュール」を受けている場合は

リスケジュール(リスケ)の更新は難しいケースが多いので、上記の取組は重要です。

まずは、出血を止め(無駄なコストや出金の見直し)、事業や資産の整理(無駄な資産の売却で借入返済にあてる)ことから始め

事業再構築を踏まえた経営改善計画に繋げていくことが肝要です。

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